M&Aに関するコラム

イザ!「スモールM&A」③なぜ、今スモールM&Aなのか

2018.11.19

詳細画像1

スモールM&Aが注目されている理由は、大きく分けて3つあります。
まず1つ目の理由は、事業承継問題です。平成29年7月に中小企業庁が公表した「中小企業の事業承継に関する集中実施期間について(事業承継5ヶ年計画)」によると、日本の中小企業は、経営者の高齢化(66歳の経営者が最も多い)が進んでおり、今後5年間で30万以上の経営者が70歳になるにもかかわらず、6割が後継者未定の状態にあります。経営者の高齢化が進むにつれ、企業の業績が停滞することも統計的に分かっています。実際に、経営者が30歳代の企業では、その51%の企業が売上増加を果たしているのに対し、経営者が70歳代の企業では、売上増加している企業の割合は14%にまで落ち込んでいます。そんな中にも関わらず、70歳代の経営者の中で、承継準備を行っている経営者は半数程度に留まっており、実は日本の中小企業における後継者問題は非常に大きな問題になっているのです。そういった状況を打破すべく、中小企業庁は国として小規模M&Aマーケットを形成していく方針を打ち出しています。

2つ目の理由としては、投資案件としてのスモールM&Aです。これまでも、M&Aは投資の手法として活用されてきました。日本では「ハゲタカファンド」と揶揄されることもありますが、経営危機に陥った企業を買収し、企業再生を図ったうえで高値で売却するというスキームで投資が行われてきました。近年は、中小企業もファンド買収の対象となっており、スモールM&Aの件数増加に寄与しています。

詳細画像3

3つ目の理由としては、起業におけるM&A活用です。これまで、起業するとなれば、①事業計画や資金繰り計画などの作成、②行政各所への届け出、③広告宣伝、④顧客の獲得、など、やらなければならないことが沢山あります。起業するタイミングで、既に営業している企業をM&Aにて取得することで、①先々のキャッシュフローが読める、既に顧客を抱えている、③マーケットにおける認知を得ている、などのメリットがあり、起業に伴うリスクを低減することが出来ます。ただし、この起業におけるM&A活用については、M&A資金を、金融機関からの融資で賄う場合は、融資承認のハードルが高い可能性がありますので注意が必要です。

→ イザ!「スモールM&A」④中小企業にとってのM&A戦略

  • 譲渡希望の皆様へ
  • 買収希望の皆様へ
  • 売買物件情報
  • M&Aの流れ
  • M&Aのよくある質問
  • 当社スタッフ紹介
  • M&Aに関するコラム