M&Aに関するコラム

売却しやすい企業とは

2018.05.14

M&Aの現場にいると、M&A取組への不安からなのか「ウチの会社には価値がない」「ウチの業績じゃ、買い手がつかないと思うよ」といった声が多く聞かれます。
では実際のM&Aにおいて、売却しやすい(買い手がつきやすい)企業とは、どんな企業なのでしょうか。見方を変えれば、買い手が売り手企業のどこに魅力を感じるか、ということになると思います。いくつかのポイントから見ていきたいと思います。

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第一に、財務内容です。企業経営をしていると、どうしても避けられず抱えてしまった不良資産や、本当は解消したい取引が出来たりするものです。あたりまえですが、買い手企業からすれば、財務内容に不透明な部分があったり、簿外債務があるというのは魅力度が下がってしまうポイントになります。スムーズなM&Aを行う為には、M&A仲介会社に対して、そういったマイナスポイントを告げておく必要があります。しかし、「単純に告知するだけでは評価額が下げられてしまうだけになってしまう」といった思いが生まれてきたりします。一言で言ってしまえば「M&A仲介担当者との信頼関係は大切ですね」で終わってしまいますが、人によっては一生に一度のM&Aですから、信頼関係だけで片付けるわけにはいきませんよね。そういったマイナスポイントがある場合には、どういった対応をしてくれるのか、どういう方針を示せるのか、どれだけの選択肢を持っているのか。そういったM&A仲介会社の能力によって、信頼関係が築かれてほしいものです。・・・・ちょっと脱線してしまいましたが、財務に不透明な点が少ない企業は買い手企業にとっても安心な企業に映ります。
第二に、社内体制です。よくある事例としては「ワンマン社長」であったり「社長がエースで四番」といった企業はあまり高評価されにくい傾向があります。M&A実行後に、前代表者がいなくなった為に気が抜けて、まったく業績を追いかけなくなってしまうケースや、以前はすべてを社長が決定していたため、従業員が主体的に行動できず、事業展開が遅くなってしまうケースがあるからです。社長がトップ営業だった企業は、M&A後はエース不在の状態となり、業績が低迷してしまうこともあります。営業体制への経営者関与度、権限移譲の状況など、ある程度制度が明確になっている企業の方が、買い手企業は魅力を感じます。
見落とされがちなのは、M&Aの条件調整中に、買い手企業に対する姿勢です。使い古された表現かもしれませんが、誠実に対応していただける売却企業に対しては好感を持つものです。
一般的には、「フロービジネスよりもストックビジネスの方が評価されやすい」といったことが言われますが、一概にそう決まっているわけではありません。買い手企業は必ずしもストックビジネスを求めてM&Aを検討しているわけではないからです。

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インターネット上には多くの情報がありますが、様々な側面からみれば、「価値がない企業」というのは、少ないのではないかなと感じます。自社の価値をあきらめてしまっていた経営者の方は、弊社に一度ご相談ください。信頼関係を築けるコンサルタントが、必ずや御社の価値を見出します。

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